投稿日:2021.06.23 最終更新日:2026.04.17
遺留分とは何か相続専門税理士が日本一わかりやすく解説しました
親不孝な長男に、1円の財産も残したくありません。遺言書で『長男には相続させない』と書けば、その通りになりますか?
こんにちは!円満相続税理士法人の橘です。
遺言書を残すなら、必ず知っておくべきことがあります。
それが、遺留分(いりゅうぶん)です。
遺留分とは、相続人が最低限の金額は、必ず相続はできるように保障されている権利です。
この権利があるためもしも…
息子は親不孝だから、財産は全て娘に相続させる
という内容の遺言書があったとしても、
僕には遺留分があるから、相続させてもらうよ!
という形で、息子さんが遺産を相続することが可能です。
今回は、日本一売れた相続本の作者である私が、遺留分について、イラストを使いながらわかりやすく解説します。
最後までお読みいただければ、遺留分に纏わる争いを事前に防ぐことができるようになりますよ♪
法定相続分とは遺産相続する割合の目安!相続人が同意すれば変更OK
法定相続分って、相続する割合として国が定めた割合ですよね?この通り分けないとダメですよね? いいえ。誤解されている方が多いのですが、法定相続分とは、分け方の目安として国が定めたものです。あくまで目安なので、相続人の同意があるなら、必ずしも法定相続分通りに遺産を分けなくてもOKです
では、遺留分はどのくらいかというと答えは次の通りです

円満相続税理士法人 代表税理士
『最高の相続税対策は円満な家族関係を構築すること』がモットー。日本一売れた相続本『ぶっちゃけ相続』シリーズ25万部の著者。YouTubeチャンネル登録者22万人。
目次
遺留分は時価で計算
遺留分の計算をする時の、遺産の金額の考え方に注意が必要です。
この遺産の金額は、相続が発生した時の時価とされています。
ここで注意をしなければいけないのが、不動産の時価の考え方です。
相続税を計算する際に使う不動産の評価額は、相続税評価額というものを採用します。
一方で、遺留分を計算する際に使う不動産の評価額は、実際の売買価格を基準とします。
不動産の相続税評価額は、実際に売買される価格よりも低く設定されており実際に1億円で売買されているような土地であれば、相続税評価額は8000万円前後になります。相続税評価額は実際の売買価格の80%前後になるように設定されています。
※詳しくはこちらの記事をご覧ください
遺留分を計算する際には、相続税評価額ではなく、実際の売買価格を基準としますので、相続税評価額ベースでは遺留分を侵害していないくても、実際の売買価格ベースにすると遺留分を侵害しているケースもあります
この点は特に要注意です!
2019年7月より民法改正
また、遺留分は2019年7月に民法改正により、遺留分の精算は全て金銭で行うことが原則とされ、両者の合意があれば現物による精算もOKという形になりました。
精算方法がシンプルにすることで争いを減らすことが目的だったのですが、この改正によって税金の取扱いは余計に複雑になってしまいました。
遺留分侵害額請求権を現金以外で精算!相続税と譲渡所得税かかるで!
遺留分の精算として、金銭を渡すように言われているんだけど、精算できるだけの金銭がありません。代わりに不動産を渡してもいいですか? こんにちは、円満相続税理士法人の橘です。 2019年7月に民法が改正され、遺留分の精算は原則として金銭で行うこととされました。 し
まとめ

相続人が配偶者と子の場合➡配偶者4分の1、子4分の1
相続人が配偶者と直系尊属(親)の場合➡配偶者3分の1、親6分の1
相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合➡配偶者2分の1、兄弟姉妹0
先ほどの事例では、「愛人に全ての遺産を渡しますよ」という非常に極端な事例を紹介しましたが、実際には、相続人の間で遺留分の侵害が発生するケースが最も多いです。
例えば、不動産は全て長男、残りの遺産は長女に相続させようと遺言書を作った場合には、遺産の中に不動産が占める割合が大きければ、簡単に長女の遺留分を侵害してしまいます。
また、会社オーナーにおいても同じ問題が発生します。会社の株式は後継者である長男に、残り遺産は長女に残そうとすると、その会社の株式の評価額が大きければ、長女の遺留分を簡単に侵害してしまうのです。
最後までお読みいただきありがとうございました(^^♪