未請求の生命保険金は課税対象?非課税枠の適用の有無も徹底解説!
こんにちは、税理士の枡塚です。
生命保険金等は、自動的に支払いがされることはありません。受取人が請求をして、初めて支払いがされる仕組みです。
一方、保険に加入したことをご家族が知らない、昔に加入したことにより加入した本人でも契約があることを忘れているなど、生命保険契約の存在を家族が把握できないというケースは増加しています。
万が一のときにご家族がすぐに見つけられるよう、エンディングノート等に取引のある金融機関などと一緒に、契約している保険の種類と保険会社を一覧にしておくと良いでしょう。

円満相続税理士法人 税理士
大学在学中に税理士を目指し、25歳で官報合格。大手税理士法人山田&パートナーズに入社し、年間30~40件の相続税申告に携わりました。丸6年間の実務経験を経て退社。地元関西に戻り、円満相続税理士法人に入社しました。現在も相続税申告を中心に業務に励んでいます!
目次
保険金の請求には時効がある
保険金を請求しなかった場合、保険法において「これらを行使することができる時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する」と定められています。
そのため、未請求の期間が3年を経過した場合には、それまで支払いをした保険料が無駄になってしまいます。
生命保険金の請求方法については、こちらで詳しく解説をしています♪
死亡保険金の受け取り方や必要書類を徹底解説【生命保険の時効に注意】
生命保険金の非課税枠 生命保険金を取得した際、その受取人が相続人である場合には「500万円×法定相続人の数」までは相続税を課税しないこととされています。この「500万円×法定相続人の数」で算出される金額を、「非課税枠」と呼びます。生命保険金と同時に受け取る金銭でも、すべてが非
保険金未請求の場合の相続税申告
保険契約に加入していたことが判明したものの、相続税申告までに請求することができなかった場合、当該生命保険金の取り扱いはどうなるでしょうか。
相続税法3条1項1号は、被相続人の死亡により相続人その他の者が生命保険契約の「保険金」を取得した場合におおいては、当該保険金受取人について、当該保険金のうち被相続人が負担した保険料の金額に相当する部分を、相続又は遺贈により取得したものとみなす、としています。
この「保険金」が何を指すかのかというものですが、保険金受取人は、生命保険契約に基づき、保険事故(被相続人の死亡)の発生により保険金請求権を原始取得することになります。同号のみなし相続財産は、この原始取得した保険金請求権も含みますので、実際に保険金受取人が保険金を請求しなかった場合でも、相続税の課税の対象となります。
未請求の場合であっても保険金額は、保険会社に確認すれば判明しますが、なんらかの理由により判明しない、あるいは確認ができない場合には、保険証書等に基づいて受取金額を見積もって申告することになるでしょう。
その後、実際に保険金を受け取った場合で、見積もって申告した保険金額とに差が生じた場合には、修正申告もしく更正の請求を行うことになります。
なお、見積額で申告をした場合であっても、生命保険金の非課税の適用は可能です。
保険金の未請求を回避しよう
これまでは、保険契約の有無を確認する手段として次のようなものが考えられました。
通帳に保険料の引き落とし履歴はないか
年末調整や確定申告において、生命保険料控除の適用を受けていないか
保険会社から送られてくる書類やカレンダー、ボールペンなどはないか
上記のうち、通帳からの引き落とし履歴や過去の確定申告等の記録から、税務調査において指摘を受けて判明するというケースもありました。
税務調査(相続税)の質問(指摘事項)を税理士が体験談から解説!
相続税の税務調査って、一体、どんなことが質問されるのですか? こんにちは、円満相続税理士法人の橘です。 私はこれまで相続専門の税理士として通算30件以上の相続税の税務調査に立ち会ってきました。その実際の体験談を基に、相続税の税務調査の実態をお話していきますね。 最後までお読み
このような保険金の未請求を回避するため、有効な手段として、令和3年7月より「生命保険契約照会制度」が始まりました。
この制度は、生命保険契約の手がかりがない場合に、親族等が申し出をすれば、一般社団法人生命保険協会を通じて、生命保険会社へ保険契約の有無を一括照会できるものです。
生命保険契約照会制度については、こちらで詳しく解説をしています。オンラインや郵送でも照会できるようになりました。未請求回避に活用しましょう。
生命保険契約照会制度とは?利用料や必要書類を解説しました!
この度、父が亡くなりました。父は長年一人暮らしで、私は遠方に住んでいたので、父がどのような保険契約をしていたかわかりません。実家を探してみましたが、保険証券等も見当たらず、困っています。 相続専門税理士をしていると、よくこういったご相談をお受けします。 今ま
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