死亡後に受け取った入院給付金は非課税?相続税の取扱いを徹底解説
父が亡くなった後に、入院給付金を受け取りました。これには相続税がかかりますか?
医療保険の基本的な保障の1つに「入院給付金」があります。これは、病気やケガで入院したときに、保険会社から入院1日あたり5,000円や10,000円の給付を受けられるものです。
入院中に亡くなった場合でも、亡くなるまでの入院日数に応じて入院給付金が給付されます。
この入院給付金にも相続税がかかることになりますが、契約によっては相続税の課税対象外となるものがあります。
また、死亡保険金と一緒に支払いがされることもありますが、死亡保険金とは取扱いが異なります。
最後までお読み頂ければ、相続における入院給付金の取扱いを徹底的にご理解頂けます!

円満相続税理士法人 税理士
大学在学中に税理士を目指し、25歳で官報合格。大手税理士法人山田&パートナーズに入社し、年間30~40件の相続税申告に携わりました。丸6年間の実務経験を経て退社。地元関西に戻り、円満相続税理士法人に入社しました。現在も相続税申告を中心に業務に励んでいます!
目次
受取人によって相続税の取扱いが異なる
入院中にお亡くなりになった場合も、亡くなるまでの入院日数に応じて入院給付金を受け取ることができます。
この入院給付金が、相続税の課税対象となるかどうかのポイントはただ1つ。
契約上の受取人が誰であるか
我々は、契約上の受取人をしっかりと確認して、相続税財産になるかを適正に判断します♪ぜひ、こちらもあわせてお読みください。
契約上の受取人が亡くなった人の場合
保険契約上の受取人が、亡くなった人本人である場合には、相続人が代わりに受け取った入院給付金は、相続税の課税対象となります。
本来亡くなった人が受け取るべきであった入院給付金を相続人が代わりに受け取ったにすぎず、相続税の計算上は、未収入金として取り扱われるのです。
また、契約上の受取人が、亡くなった人本人である入院給付金は、遺産分割協議の対象となります。
遺産の分け方については、こちらを参考に話し合いをしましょう♪
法定相続分とは遺産相続する割合の目安!相続人が同意すれば変更OK
法定相続分って、相続する割合として国が定めた割合ですよね?この通り分けないとダメですよね? いいえ。誤解されている方が多いのですが、法定相続分とは、分け方の目安として国が定めたものです。あくまで目安なので、相続人の同意があるなら、必ずしも法定相続分通りに遺産を分けなくてもOKです
契約上の受取人が亡くなった人以外の場合
保険契約上の受取人が、亡くなった人以外(配偶者や子ども)の場合には、その受取人が支給を受けた入院給付金は、相続税の課税対象外となります。
この場合は、亡くなった人の「入院」を基因としているものの、受け取る権利は亡くなった人以外(配偶者や子ども)にあるため、亡くなった人の財産には、なんら影響してこないのです。
また、受取人が配偶者や子どもである場合には、所得税や贈与税の対象にもなりません。入院給付金のように身体の障害に対して支払われる給付金を配偶者や直系血族、生計を一にしている親族が受け取った場合には、非課税であると規定されているためです。
契約上の受取人の確認方法
入院給付金の支給がされると、『保険金・給付金等のお支払い手続き完了のお知らせ』といった書類が到着します。
一般的には、情報保護用ハガキで郵送され、内側に契約内容や支給金額などの詳細が記載されている場合が多いです。



手続完了のお知らせに記載されている”ご送金先の口座名義人”が契約上の受取人でしょうか?
残念ながら、異なる場合がありますので、注意が必要です。
亡くなった人が、契約上の受取人であった場合、当然受け取りの手続きを行うことはできません。
そういったケースでは、相続人が代わりに受取の手続きをすることになるわけですが、口座名義人欄には、その代わりに手続きをした相続人の名前が記載されることになります。
つまり…
お父さんが亡くなる前の入院給付金の手続きをしたけど、私の口座に振り込みがされたし、私が契約上の受取人だったんだわ。相続税の課税対象外だ!
契約を確認したところ、契約上の受取人は亡くなったお父様でした。
つまり相続税の課税対象になる入院給付金でした。当初の申告では計上されていなかったので、追加で税金を支払ってください。
といったことになるわけです。
契約上の受取人は、『保険金・給付金等のお支払い手続き完了のお知らせ』ではなく、必ず、保険証券で確認をするようにしましょう!
死亡保険金と一緒に支払いを受けた入院給付金の取扱い
お亡くなりになったため、死亡保険金の請求手続きをすると、あわせて入院給付金の支給がされる場合があります。
これらは、一緒に支給がされた場合であっても、相続税の計算上、全く違う取扱いをするので、注意が必要です。
死亡保険金を相続人が受け取った場合、相続税の計算において、下記の金額まで相続税が非課税になる取扱いがあります。
500万円×法定相続人の数
未経過保険料は生命保険の非課税枠(相続税)の対象になる!
こんにちは、円満相続税理士法人の橘です。 生命保険金は、500万×法定相続人の数まで相続税が非課税とされていますが、実際に生命保険金を受け取ると、様々な名目で金額加算されています。 その内容によっては、非課税の対象になるものと、ならないものが存在します。 今回の記事で、解説し
生命保険金の受取手続きについては、こちらで解説をしています。
意外と知られていませんが、生命保険金の受取ができる期間には、制限があります。こちらを参考に早めに手続きをしましょう。
死亡保険金の受け取り方や必要書類を徹底解説【生命保険の時効に注意】
生命保険金の非課税枠 生命保険金を取得した際、その受取人が相続人である場合には「500万円×法定相続人の数」までは相続税を課税しないこととされています。この「500万円×法定相続人の数」で算出される金額を、「非課税枠」と呼びます。生命保険金と同時に受け取る金銭でも、すべてが非
Q&A
高度障害保険金の取扱い
父の高度障害を原因として、高度障害保険金を受け取りました。父が契約者(=保険料負担者)でしたが、受取人は私です。贈与税はかかりますか?
高度障害保険金も入院給付金と同様に取り扱います。
障害や病気を原因として給付を受けた保険金については、贈与税は非課税です。
まとめ
解説した内容を一覧で分かりやすくまとめました。
お亡くなりになった方の入院給付金を受け取った際、相続税はかかるのか?と迷ったときに是非ご活用ください。
