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  • 【相続税の税率2022】過去改正の推移からして今後は増税?控除額とは?
相続税の税率

こんにちは。相続専門税理士の橘です。

2021年~2022年現在における相続税の税率は、最低10%から最高55%です!

こちらが相続税の税率表です。

相続税の税率表【2022年】

相続税の税率表

この税率表を見たあなたは、

亡くなった人の遺産の合計額に、この税率をかければいいのね?

と、思ったのではないでしょうか?

実は違うのです。亡くなった人の遺産に直接、この税率をかけるのではなく、ちょっとややこしい計算プロセスが必要になります

相続税の計算の流れ

相続税の税率をかけるまでには、大きく5つのステップがあります。

1.亡くなった人が残した遺産の金額を集計

2.そこから基礎控除を引く

3.2の金額を、各相続人が仮に法定相続分で相続したものとして振り分ける

4.振り分けられた金額に、相続税の税率をかけて家族全体の相続税を計算

5.家族全体の相続税を、各相続人に実際に相続した割合で振り分ける

ポイントは、仮に法定相続分で振り分ける点

相続税の税率は、遺産の合計額から基礎控除額を引いた金額に直接かけるのではなく、一度、法定相続分で仮に相続したものとして、各相続人に財産を振り分け、その金額に税率をかけていきます

例えば、基礎控除後の遺産が1億円、相続人が妻と長男、長女の家庭だった場合を考えてみましょう。

まずは、1億円を各相続人が法定相続分で相続したものとして振り分けます。

仮に法定相続分で相続した

そして、その振り分けられた金額に相続税の税率をかけて、相続税を計算します。

相続税の税率

そして、各相続人ごとで計算された相続税を合計して、家族全体での相続税を計算します。

家族全体の相続税を計算する

そして家族全体での相続税を計算し終わった後に、今度は、各相続人が際に相続した割合に基づいて、相続税を分配し、この金額をそれぞれの相続人が納税することになります。

実際に相続した割合で相続税を納税する

と、このような非常にまどろっこしいプロセスを経て相続税は計算されます。

何故このような面倒くさいやり方にしているかなどは、こちら↓の動画や記事に詳しく書きましたので、ご興味ある方はご覧くださいませ。

相続税の早見表はこちら

早見表相続税
早見表相続税

子がいないバージョンなどが見たい方はこちらをご参照ください。

控除額の意味とは?

深い意味はありません。計算を楽にする便利機能です

税率表に書いてある、控除額とは、一体どういう意味があるのですか?

相続税の税率表にある控除額

これ、実は、計算を楽にするための便利機能なんです。深い意味はありません。

本来、相続税の計算は、財産額の段階ごとに税率をかけていき、その合計額を集計して計算するという、非常に面倒くさい方法によって計算されます。

例えば、財産1億円、相続人1人というケースであれば、遺産1億円から基礎控除3600万を引いた6400万に、各段階に応じた税率をかけていきます。

まず、3600万からプラス1000万までの部分は相続税が10%(1000万×10%=100万)

そこからプラス2000万までの部分は相続税が15%(2000万×15%=300万)

そこからプラス2000万までの部分は相続税が20%(2000万×20%=400万)

そこから最後の1億円までの部分には相続税が30%かかります。(1400万×30%=420万)

これを全て合計すると・・・

100万+300万+400万+420万=1220万となります。図にすると↓のような感じです。

財産1億円の場合の相続税

これだと、計算するのが大変なんです!何回電卓叩かなくちゃいけないの?

計算が大変ニャン

そこで相続税の計算を簡単にするための便利機能、控除額を使います。

まずは下の図をご覧ください。

財産1億円相続税税率控除額

小学校の頃の算数の時間を思い出していただきたいのですが、最終的に計算したいのは、ピンク色の相続税の金額です。

この相続税の金額を計算するために、まず、赤い枠で囲まれた部分の金額を計算します。

6400万×30%=1920万円です。

そして、赤い枠から、水色のボックスを引いた金額が相続税となります。この水色のボックスこそが、控除額です。30%の税率まで財産がある場合には、控除額は700万円となります。

1920万から控除額700万を引くと、あら不思議!!

1220万円となり、先ほど計算した相続税と一致します!

このように、控除額を使うと、相続税の計算が非常に楽になります。

6400万×30%-700万=1220万円です。電卓を一回叩けば計算できますね♪

計算が楽にゃん

相続税率の税制改正の歴史と2022年以降

2015年(平成27年)最高税率が50%から55%へ引き上げ

2015年(平成27年)1月1日より、相続税の税率が引き上げられました。

平成26年までは40%とされていた、2億円から3億円までの財産に対する税率が45%に引き上げられ、50%とされていた最高税率が55%に引き上げられました。

改正前と改正後を比べると次の通りです。

相続税率・2015年税制改正

2億円までの財産にかかる税率は変わっていませんので、影響を受けたのは、かなりの富裕層だけですね。

2015年相続税率引き上げ

2022年以降さらなる税率引き上げはありえる

しかし、過去の歴史を振り返ると、昭和62年までの相続税の最高税率は75%です‼

平成14年までも最高税率は70%でした。過去の相続税改正の歴史をご覧ください。

相続税率・歴史
相続税率・歴史

実は、相続税の改正の歴史を見ていくと…

今後、どのように改正されていくかの予想ができます‼

注目すべきは、昭和63年と平成4年と平成6年の改正です。この時、立て続けに相続税が改正されていますが、いずれも基礎控除の引き上げ、相続税率の引き下げと、納税者にとって有利な改正がされています。

この時代にどのような背景があったのでしょうか?

答えは・・・

バブル景気(相続税)

バブルです!

バブル景気によって、不動産の地価が高騰し続け、相続税が払えない人が続出したのです。さらに追い打ちをかけるようにバブルが崩壊し、相続税が払えない人がより一層増えてしまったのです。

このままじゃいかん!ということで、当時の政府は立て続けに相続税を引き下げて、国民の負担を軽くしようとしたのです。

と、ここまではいいのですが、近年のアベノミクスにより景気が回復してきました。

この景気回復をうけ、政府はこう考えたわけです。

景気も良くなってきたし、相続税も昔の水準に戻しますか

という大義名分があり、平成27年に基礎控除の引き下げ、相続税率の引き上げが行われました。

しかし、いつの時代であっても増税というのは国民から非常に大きな反発を買います。

そこで、政府の考えることは、いつも同じ!

一気に増税すると猛反発を受けるから、増税するならちょっとずつしなきゃね

消費税でも、タバコ税でもそうですよね。いきなり大幅にあげるのは大変なんです。そのため、増税を行う時は、ちょっとずつ行います。

この流れを考えると、昭和62年並みの相続税に戻したいのであれば、今後もちょっとずつ増税していく流れが予想できます。

まとめ

相続税の税率は、亡くなった人の遺産に直接かけるわけではありません。

法定相続分で仮に相続したものして配分された金額に、税率をかけていくというややこしい使い方をします。

また、税率表に書かれている控除額は、何かの特典で控除してくれるというわけではなくて、ただの便利機能です。控除額を使うと簡単に相続税が計算できるので便利なのです。

現在の相続税の最高税率は55%で、凄く高いなーと感じるかもしれませんが、過去の歴史からするとまだまだ低いです。今後も上がっていく可能性は十分にありますね。

ただ、一方であまり知られていないのは、現在、贈与税は減税のトレンドで税制改正が行われています。生前贈与を活発化させて景気を促進したいという狙いがあるわけです。

相続税は増税!贈与税は減税!この流れにうまく乗っかって、みなさんの大切な財産を守っていきましょう♪

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