円満相続税理士法人 税理士
大学在学中に税理士を目指し、25歳で官報合格。大手税理士法人山田&パートナーズに入社し、年間30~40件の相続税申告に携わりました。丸6年間の実務経験を経て退社。地元関西に戻り、円満相続税理士法人に入社しました。現在も相続税申告を中心に業務に励んでいます!
こんにちは、税理士の枡塚です!
相続税申告は、相続の開始を知った日から10ヶ月以内に提出・納税しなければいけません。
そのため、申告期限までに遺産分割協議を成立させる必要がありますが、話し合いが終わらないということはよくあることです。しかし、その場合でも、相続税の申告期限は待ってくれず、未分割申告書を提出する必要があります。
未分割申告書の概要と、遺産分割協議が成立した後の対応について、徹底解説をします。
未分割申告とは?
遺言書がない場合には、遺産分割協議を行います。
相続税申告は、相続の開始を知った日から10ヶ月以内が申告期限となりますが、遺産分割協議には期限がありません。相続人全員が納得するまで、話し合いを続けることができます。
ただし、相続税の申告期限までに遺産分割協議が成立していなくても、相続税の申告を行う必要があるのです。
相続税は取得した財産の割合に応じてそれぞれ負担すると聞きました。遺産分割協議が成立しておらず、取得した財産が未確定なのに、どのように申告書を作成し相続税の支払いをすれば良いのでしょうか?
相続税の申告期限までに遺産分割協議が成立しない場合には、民法で規定されている相続分(法定相続分)により計算された金額で申告をします。
その後分割が決まり次第、改めて、その分割結果にそった申告をすることになります。
しかし、未分割申告では、相続税の各種特例の適用を受けることができません。
また、添付する書類も多くなり、注意すべき点が増加します。
こちらで詳しく解説をしていますので、ご確認ください♪
遺産分割協議が成立した後の対応
相続税の申告期限までに遺産分割協議が成立せず、未分割申告をした後に、遺産分割協議が成立した場合、その協議の結果に従って、相続税を計算し直し、更正の請求や修正申告書の提出をする必要があります。
未分割申告では適用を受けることができなかった小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などの特例が適用できるようになるため、納め過ぎた税金を取り戻す更正の請求手続きをするケースが多くなると思いますが、この場合は相続税法32条を使った手続きとなるため、その期限は、遺産分割協議が成立した日から4ヶ月以内になります。
ただし、配偶者の税額軽減については、相続税法の特則である4ヶ月以内と、国税通則法である5年以内のいずれか遅い日を期限とすることができたり、取り扱いは非常に複雑です。
更正の請求については、こちらで適用条文を使いながら詳しく解説をしています♪
まとめ
更正の請求期限は、更正の請求事由によって、期限が様々であり、全ての事情をきちんと時系列に応じて把握したうえでなければ、明確な期限を判断することができません。
実務家であっても判断に迷うくらい難しいところですが、期限を間違えると、納め過ぎた税金が一切戻ってこないという大惨事が生じます。
更正の請求は、簡単に判断せず、所轄税務署にも相談をしながら、手続きを進めましょう。
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