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相続後の銀行口座手続き(残高証明書等の取得から口座解約まで)

配偶者居住権を遺言で設定した場合相続税は節税できるか検証してみた

村田 厚作

【この記事の執筆者】

相続税専門の税理士です。話しやすいをモットーにお客様が気になっている事を分かりやすく説明するのが得意です。ぜひ一度ご面談して頂ければ納得して頂けると思います。

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相続手続きにあたり、亡くなった方の財産の把握は最初に行うべき重要なステップです。被相続人の財産は分類分けすると、不動産、金融資産、その他と3つに分けることが出来ます。この記事では金融資産のうち、特に銀行口座の残高証明および過去の入出金の履歴(以下、「入出金明細」という)の取得方法及び口座の解約方法についてまとめます。

前提条件

この記事では以下の相続人関係等の諸条件に基づいて手続き方法を記載しています。

・亡くなった方(父)の相続人は配偶者(母)と子供二人(長男と二男)

・長男は婚姻して別戸籍

・亡くなった方(父)の遺言書は存在していない

・相続財産について遺産分割協議書を作成予定

相続人関係図

手続きの流れ

全体的な手続きな流れとして以下の図を参照してください。左側には実際に手続きをする者、右側には手続き内容を記載しています。

手続きの流れ

STEP① 死亡の通知

相続が発生した旨の通知は、電話もしくは店舗で行います。最近は相続専用の電話窓口を用意している銀行が多く、ホームページなどで連絡先の電話番号を確認することが出来ます。相続発生の通知をする際の注意点として、連絡後は口座凍結により入出金ができないため、不動産賃貸業などをされている方は事前に振込先の口座変更の手続きを済ませる必要があります。また通知の連絡をする際には、STEP②の手続きについて最寄りの支店窓口にて手続きをしたい旨をお伝えし、必要に応じて支店窓口の予約をすると良いでしょう。

相続の通知をしない場合は、通常のケースでは口座凍結されることがないため、相続後でも入出金は実務上可能です。ただし、遺産分割トラブルになる可能性もあるため相続後の出金については注意が必要です。

STEP② 書類の取得、申請

亡くなった方の銀行口座につき、最寄りの支店窓口にて書類収集のお手続きをします。事前にSTEP①の段階で支店窓口の予約等が出来る場合は予約されることをお勧めいたします。ここでの手続きは「残高証明書」及び「入出金明細」の取得をすることになります。「残高証明書」は亡くなった日付で発行依頼し、「入出金明細」は最長10年間取得できるため、手許にある通帳で確認できる期間を除き、必要に応じて過去の入出金明細を取得します。手続きは代表者一人で可能です。長男が手続きを行う場合の必要書類は以下の通りとなります。

亡くなった方(父)の死亡の記載のある戸籍謄本

相続人(長男)の戸籍謄本(抄本でもOK)

相続人(長男)の実印および印鑑証明

なお、手続きには所定の手数料(銀行ごとに手数料が異なります)がかかり、書類の郵送までに通常1週間から10日ほどかかります。

また、このタイミングで、口座の解約(STEP④)に必要な銀行所定の相続手続き関係書類(名称は銀行により異なります)を入手します。

 

STEP③ 遺産分割協議

STEP②で入手した証明書や、不動産その他の財産状況を確認し、相続人間において遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書には相続人全員の署名、捺印(実印)をし、相続人全員の印鑑証明とセットでSTEP④の解約手続きに使用します。

STEP④ 口座の解約

STEP③の遺産分割協議に基づき、銀行の支店窓口にて口座解約の手続きをします。この場合も代表者一人で手続きが可能となります。なお必要な書類は以下の通りとなります。

亡くなった方(父)の出生から死亡までの戸籍一式

相続人(長男)の戸籍謄本(抄本でもOK)

STEP③で作成した「遺産分割協議書」と「印鑑証明」(母、長男、二男の三人分)

STEP②で入手した銀行所定の書類(遺産分割協議書に基づき、相続人の振込先口座などを記載し、相続人の署名、捺印(実印)をします。)

※「亡くなった方の出生から死亡までの戸籍一式」及び「相続人の戸籍」については、法定相続情報一覧図(法務局の認証つき)にて代用することが可能です。

戸籍の収集から法定相続情報一覧図の作成については、以下の記事をご参照ください。

自分で出来る戸籍の収集から法定相続情報一覧図の作成まで

印鑑証明の有効期限

銀行手続きで使用する印鑑証明については有効期限が6か月となっているため注意が必要です。なお、亡くなった方に借入がある場合には有効期限が3か月となります。

戸籍謄本などの還付

戸籍謄本などの書類は支店窓口で手続きをする場合には、原本を還付してほしい旨をお伝えすることで、銀行側でコピーを取得後、原本を当日返却して頂くことが可能です。手続きをまとめて行う場合には戸籍の使いまわしが出来るので便利です。

代表者一人で手続きが可能

上記ケースのように、実際に支店窓口に伺うのは相続人代表者一人で手続きが可能です。ただし、解約の手続きをする為には遺産分割協議書の作成など、相続人全員の署名・捺印などが必要となります。

最寄りの支店窓口でOK

相続手続きは取引支店でなくても大丈夫です、最寄りの支店窓口にてお手続きが可能です。事前に電話等で手続きの予約等をされることをお勧めいたします。

代表者口座に振込もOK

手続きの流れとして、いったん相続人代表者の口座に預貯金をまとめることも可能です。遺産分割協議に時間がかかると見込まれる場合には、いったん相続人代表口座に預貯金の全額をまとめて、遺産分割協議後に代表者口座から各相続人の口座にお振込みすることも可能です。その際には銀行所定の相続関係書類に、相続人全員分の署名・捺印(実印)及び相続人全員分の印鑑証明が必要となります。

銀行名称が変わっている場合

遺言書に記載されている銀行名が統合前の銀行名等であっても、解約手続きは可能です。遺言書に記載されている内容で明らかに銀行口座を特定できる場合には遺言書の書換をする必要はありません。

まとめ

銀行手続きは書類かしっかりそろっていれば、相続人の代表者一人で行うことが出来ます。ポイントは戸籍や印鑑証明などを必要書類をしっかり収集することです。特に戸籍の収集には時間がかかるケースがありますので前もってやることがとても重要です。

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