こんにちは、税理士の枡塚です!
相続手続きに慣れている人はいません。複雑な手続きをスムーズに終えるために不可欠になってくるのが、”相続人全員の協力”です。
この記事では、相続人の中に、面識のない人が含まれていた場合の相続手続きについて、徹底解説します。
なお、この記事内では、遺言書はなく、遺産分割協議が必要となる場合を想定しています。
円満相続税理士法人 税理士
大学在学中に税理士を目指し、25歳で官報合格。大手税理士法人山田&パートナーズに入社し、年間30~40件の相続税申告に携わりました。丸6年間の実務経験を経て退社。地元関西に戻り、円満相続税理士法人に入社しました。現在も相続税申告を中心に業務に励んでいます!
この度、父が亡くなりました。
父は、前妻との間に子供がいましたが、生前中、交流は一切ありませんでした。
相続手続きはどのように行えばよいでしょうか?
つまり、異母兄弟がいたということですね。
なんだかドラマに出てきそうなストーリーですが、意外とよくあるケースです。
中には、お父様が亡くなれて戸籍謄本を取得し、初めてその事実を知るという方もいらっしゃいます。
相続人の確定
相続手続きを始めるにあたって、一番初めにすべきは相続人の確定です。
相続人を確定するにあたって、必要となるのが戸籍謄本の取得です。
戸籍謄本の収集はこちらの記事をご参考ください♪
面識のない相続人がいる場合
面識がない相続人であっても、生前にいくら交流がなくても、相続権を有していることに変わりはありません。
その相続人も含めて遺産分割協議を行い、最終的には、同意を得る必要があります。
一部の相続人を除いて行った遺産分割協議は無効
しかし、このような場合、居場所がわからない、連絡先を知らないというのが一般的です。
居場所を特定
生前面識が全くなかったので、どこにいるのかもわからないのに、どのように遺産分割協議に参加してもらうのですか?
まず、戸籍の附票を取得して、居場所を特定しましょう!
戸籍の附票とは、戸籍に入っている人について、その戸籍が作られてから(又はその戸籍に入籍してから)現在までの住所が記録された書類です。
住民票は、住所がわからないと取得できませんが、戸籍の附票は、本籍地がわかれば取得が可能です。
本籍地の市区町村において、取得することができます。郵送での取得も可です!
ただし、戸籍の附票も含め、戸籍謄本の取得に慣れている方は多くありません。
この段階から専門家(司法書士や弁護士)に任せるという方も多くいらっしゃいます。
先方に書面にて連絡
居場所を特定できたら、相続が発生した旨を連絡します。
書面で行うのが一般的でしょう。
その際、下記の事項を記載して、丁寧に事情を説明すると、後々スムーズに進みます。
相続が発生した旨
相続財産の内容
亡くなった方との関係性と法定相続分
先方にとっては、突然の連絡で驚くことでしょう。できるだけ丁寧に連絡をすることがポイントです。
専門家に依頼を
面識のない相続人がいる場合は、専門家に依頼をして相続手続きを行うケースが多いです。
専門家に依頼すると、先方は驚いて大ごとになりませんか?
円満に解決をしたいのですが…
確かに、はじめから専門家が連絡を取ると、戦闘態勢だと勘違いし大ごとになってしまうことも考えられます。
専門家に依頼はするが、表立ってやり取りをしてもらうのではなく、裏でサポートしてもらい、自身が連絡を取り合う方法もあります。また、こちらが専門家に依頼していると、先方も専門家に依頼する場合が多いため、専門家同士の手続きでスムーズに進むということも考えられます。
専門家に依頼することによって、大ごとにならないよう、相続が得意な専門家を慎重に選びましょう♪
まとめ
面識のない相続人がいる場合には、複雑な相続手続きがさらに複雑になりますが、専門家のサポートを得ながら、進めていきましょう。
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