スクイーズアウト

こんにちは、円満相続税理士法人の中岡です!

スクイーズアウトという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

締め出すという意味で、少数株主を締め出す手法のことを指します。

締め出すというと、少し怖いイメージがありますが、経営の合理化や安定化、持ち株比率を100%にするためなど、会社法には、少数株主から強制的に株式を取得する方法が用意されています。

今回は、少数株主から強制的に株式を取得して、持ち株比率を高める方法について、詳しく解説していきます。

最後までお読みいただければ、スクイーズアウトについて分かるようになりますよ♪

スクイーズアウトとは?

スクイーズアウトとは、少数株主から強制的に株式を取得する方法です。

もちろん少数株主と個別に合意できる場合は、個別に買い集めることもできます。

≫同族会社株式の買取りについて詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。

スクイーズアウトのメリット・デメリット

メリット

持ち株比率を100%にできる

分散した株式の集約

経営の安定・迅速化

デメリット

現金の支払いが必要

スクイーズアウトの手法

スクイーズアウトの手法を4つ紹介してきます。

特別支配株主の株式等売渡請求

株式併合

株式交換

全部取得条項付株式

特別支配株主の株式等売渡請求

議決権比率が90%以上の場合に使え、他の株主全員に株式を売り渡すよう請求することができる、最もシンプルな手法です。(会社法179条)

売渡請求をしようとするときは、買取価格や取得日などを会社に通知し、売渡請求の通知を受けた会社は、承認するか否かの決定をしなければならず、この決定は取締役会の決議で行います。(会社法179条の3)

承認をされれば、会社から少数株主に通知をします。(会社法179条の4)

株式併合

株式併合とは、例えば、2株を1株にするなどのように、数個の株式を1株に統合することで、発行済み株式数を減らす手法です。(会社法180条)

これが、スクイーズアウトにどう活用できるかというと、株式併合後、1株未満の端数が生じた場合は、その端数を会社が買い取ることになります。

例えば、80株を持っている主要株主と、4株を持っている5人の少数株主がいた場合、5株を1株に株式併合をすると、主要株主は16株、少数株主は0.8株ずつとなり、0.8株は会社に買い取られ、結果として、当該会社の株主は主要株主だけとなります。

株式併合をするためには、株主総会の特別決議が必要です。

株式交換

株式交換とは、100%子会社化するための手法で、子会社となる会社の株主に、親会社となる会社の株式を交付して、子会社となる会社の株式と交換します。

これでは、子会社となる会社の少数株主は、親会社となる会社の株主になるだけでは?

と思われた方は、正解です!

実は、親会社となる会社の株式の代わりに現金を交付することもできるのです。

株式交換をするためには、株主総会の特別決議が必要です。

全部取得条項付株式

全部取得条項付株式とは、種類株式の1つで、株主総会の特別決議によって、強制的に会社に買い取られる株式です。

≫種類株式について、詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。

まずは、発行済み株式のすべてを全部取得条項付株式に変更します。

そして、その取得対価を少数株主が1株未満となるように比率を調整した上で、普通株式を対価として、全部取得条項付株式を取得します。

まとめ

スクイーズアウトという、少数株主から強制的に株式を取得する手法について、解説してきました。

全部で4つ紹介しましたが、まず議決権比率によって、特別支配株主の株式等売渡請求か、それ以外の手法のいずれが取れるかの違いがあります。

また、特別支配株主の株式等売渡請求は、株主総会の開催は必要ありません。

株式併合・株式交換・全部取得条項付株式については、いずれも株主総会の特別決議ができれば、活用できますが、手続き面などから、株式併合が主流となっています。

スクイーズアウトを活用した事業承継を検討される際は、相続や事業承継に強い税理士に相談してみることをオススメします!

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最後までお読みいただきありがとうございました!

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