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  • 税金が1000万円変わった不動産売却と兄弟間相続の解決事例!円満相続の提案手法を大公開♪

不動産を兄弟で均等に分けて、将来売却しようと考えているのですが、税金はどれくらいかかるのでしょうか?

税理士の大田です。不動産売却をすると、譲渡益に対し約20%の所得税住民税が課税されます。特に古いご自宅ということであれば、昔に購入した金額が0円に近かったり、購入時の売買契約書を失くしていることも多く、税金が何千万円と高額になるケースもあります。

そうなんですか!?何十年も前に購入しているので、税金が高額になりそうですね・・・。税金対策として何かできる事はありますか?

ご安心ください!ご自宅の相続であれば、自宅の評価が8割引きになる「小規模宅地の宅地の特例」といった優遇措置が相続税計算上使えたり、また亡くなった方の自宅を相続人が売却する際に、空き家特例の3,000万円控除を受けることができます。

よかったです!だったら私は税金の心配をしなくても大丈夫ですね。

安心はまだ早いです。というのもこれらの優遇措置を受けるためには、きちんと条件を満たしていないといけないため、ちょっとしたうっかりミスで何千万円と税負担が変わってしまう可能性があるのです。

怖いですね!ではどの部分に気を付けたらいいでしょうか。

はい!そこで今回の記事では、私が以前ご提案させていただいた兄弟間で自宅を相続する場合の実例を元に、注意点を解説していきますね♪

事例

この度相談に来られた方の前提状況としては以下の通りです。(説明の都合上、金額などは変更を加えています)

ご兄弟間の相続で、兄がまず亡くなり、次に妹Aが亡くなっています。

立て続けに亡くなったため、兄の相続人である妹A、B、Cは相続財産について分割協議などは行っていません。

兄の相続財産は、妹Aが居住していた不動産(築50年以上)のみで金額は6,000万円(相続税評価額で4,800万円、取得費は不明)、妹Aの相続財産は金融資産3,000万円でした。

妹B、Cはこれらの財産を兄と妹Aから相続しますが、現在空き家になっている兄所有の不動産については売却して1/2ずつ分けることを検討していました。

また妹B、Cは自身の持ち家を持っておらず、長年賃貸暮らしをしていました。

数字相続についてのおさらい

数次相続の簡単な抑え方としては、「存命の相続人が2人以上いる場合」⇒分割協議(話し合って分け方を決められる)

「存命の相続人が1人しかいない場合」⇒法定相続となります。

数字相続の詳細はこちらの記事をご覧ください♪

それでは今回のケースはいかがでしょうか。存命の相続人は「妹B,C」の2人いますので、この2人が話合いで兄、妹Aの相続財産の分け方を決めることができます。

一般的な提案

皆さんはこちらのお客様にどう提案をされますか?

この度の事例では、兄の相続財産をどのように遺産分割をするかが重要です。

事例の元になったお客様は、法律家の方経由でご紹介いただきましたが、当初は下記のように進める予定でした。

兄の財産は、妹B、Cが均等に相続します!

まず兄の不動産をどう相続するかです。

兄の相続人は妹A、B、Cの3人ですので、この3人が話し合いで不動産をどう分けるか決めることができます。

一方で妹Aさんは既にお亡くなりになっていますので、先程ご説明した通りこの場合は妹B、Cが2人で兄の不動産をどう相続するか決めることができます。

そこで2人は兄の不動産は妹Aを経由せずに直接1/2ずつ引き継ぐことにしました。また妹Aの金融資産も2人で1/2ずつ引き継ぐことにしました。

税金の計算

このように分けることとなった場合、税金はどのようになるでしょうか。

兄の財産は不動産4,800万円(相続税評価額上)ですが、兄の相続人は妹A、B、Cの3人となり相続税の基礎控除4,800万円(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えませんので、相続税はかかりません。

また妹AからB,Cへの相続についても預金3,000万円に対し相続税の基礎控除4,200万円となり相続税はかかりません。

2人とも相続税がかからないため、一見最も節税になる提案のように見えます。いったいどの部分が提案として不足しているのでしょうか。

それは「不動産売却時の税金」です!
妹B,Cは兄から引き継いだ不動産を売却して換金する予定ですので、税金を考える場合はこの部分までケアしなければなりません。

では税金はどのくらいかかるでしょうか。

不動産を売却した場合は、譲渡所得に対し20.315%(所有期間5年超の場合)の所得税・住民税がかかります。よってこの度の税金は次の通りです。

まず譲渡所得の計算です。譲渡所得は売却額から取得価額を差し引き計算しますので、売却額6,000万円-取得価額300万円(取得価額が不明の場合は売却額の5%で計算します)で5,700万円となります。

税金は、この譲渡所得に対し20%(本来は20.315%ですが計算上は簡便的に20%とします)を乗じますので、5,700万円×20%=約1,140万円もかかってしまいます。

円満相続の提案

どうしたら最も節税になるでしょう?

円満相続からの提案は…兄の不動産を妹Aが相続しましょう

この提案の肝は、「妹Aがこの兄所有の不動産に居住していた」という点です。

まずこちらを抑え、この提案の重要な特例が2つあります。

空き家特例

空き家特例

まず1つ目は空き家特例です。この特例は、1人暮らしの親から相続した不動産を売却した場合に、譲渡所得から3000万円を控除できるというものです。

要件が複雑かつ多数あるため該当する不動産がそもそも多くありませんが、今回のケースの場合、妹Aが兄から自宅を相続することによって「妹Aが1人で暮らしていた」「昭和56年5月31日以前の旧耐震基準の建物である」「売却額が1億円以下である」等の要件をすべて満たしていきますので、特例を受けることができます。

空き家特例についての詳しい解説はこちらをご覧ください♪

小規模宅地の特例

そして2つ目は小規模宅地の特例です。

この特例は、亡くなった方の自宅を一定の要件を満たした親族が相続すると、自宅の評価を8割引きで評価できるというものです。

この特例を受ける場合、一般的には亡くなった方の配偶者か同居している家族が相続するパターンがほとんどですが、今回のケースは「家なき子」が相続するパターンです。

家なき子とは何かというと、「親族所有の持ち家に住んでいない、賃貸暮らしを3年以上している親族」のことを指します。

今回のケースでいうと、妹B、Cは賃貸暮らしを続けていましたので、この家なき子に該当し、特例を受けられるということになります。

小規模宅地の特例についてはこちらをご覧ください♪

ということでこれらの特例を受けられることにより、先程の税金が以下のように変わります。

まず相続税です。

兄から妹Aに相続する際は、先程と同様基礎控除を超えないため相続税はかかりません。

次に妹Aから妹B、Cへの相続の際は、不動産4,800万円と預金3,000万円と合わせて基礎控除4,200万円を超えますので、相続税がかかるように思えますが、「小規模宅地の特例」が適用できるので、不動産の評価額が8割引きで4,800万円から3,840万円(4,800万円×80%)を差し引き、課税対象の合計額が3,960円となり基礎控除を下回るので、申告さえすれば相続税はかかりません。

そして最後に不動産売却に係る税金についてです。

兄から妹Aが不動産を相続し、その後妹B、Cが売却する際に空き家特例の要件を満たすことによって、普通の場合1,140万円かかるところ、なんと税金が0円になります。

これは何故かというと、妹Aから妹B、Cが不動産を1/2ずつ相続することによって、2人とも空き家特例を3,000万円ずつ計6,000万円の控除を受けることができるため、先程の譲渡所得5,700万円をすべて控除しきることができて、所得税住民税はでないということになるです。

まとめ

以上いかがでしょうか。

今回の実例にぴったりあてはまるケースは少ないと思いますが、一つの考え方として参考にしていただければと思います。

このように税金が数千万円変わってしまうリスクがありますので、しっかり押さえておくようにしましょう!

弊社では、このようにお客様に喜んでいただける付加価値の高い仕事ができるように努めています!

皆様の中でもし

もう少し細かい計算の中身について質問したい!

現状の概算の税金がどうなるかを知りたい!

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という方がいらっしゃるのであれば、

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