要注意非上場株式の評価間違いやすいポイント一覧

皆さんこんにちは。

円満相続税理士法人、税理士の加藤です。

今回は非上場株式の相続税評価をする際、間違いやすいポイントを一覧でご紹介します。

非上場株式の評価は、相続税の計算の中でも非常に複雑で、税額に与える影響も大きい場合が多いです。

この記事をご覧いただければ、大きな間違いを事前に防げると思いますので、ぜひ参考にしてください。

また、非上場株式の評価について、基本的な事項は次の記事で紹介をしていますので、まずはこちらの記事を読んでいただければと思います。

会社の規模判定

従業員数での判断

●従業員数が70人以上である場合は、それだけで「大会社」となる。

●従業員数が5人以下である場合は、それだけで「小会社」となる。

上記の場合、会社の規模は総資産価額や取引金額は関係なく規模が確定するので注意してください。

従業員数

従業員数には以下の役員以外の役員が含まれる。

・社長、理事長

・代表取締役、代表理事、代表執行役、清算人

・副社長、専務、常務、その他これに準ずる役員

・取締役(委員会設置会社の場合)、会計参与、監査役、監事

従業員に含める役員もいるので注意してください。

貸倒引当金の取り扱い

直前期末の純資産価額からは貸倒引当金を控除しない。

減価償却費は控除して計算しますので注意しましょう。

特定の会社の判定

比準要素数0もしくは1の会社

1株当たりの年利益金額は、類似業種比準価額の計算に用いる数値と、比準要素数を求める数値は、納税義務者が各々選択できる。

1株当たりの年利益金額は、「直前期の利益」と「直前期、直前前期の平均利益」のいずれかを選択して適用ができます。

例えば1株当たりの年利益金額が、直前期の利益では50円、平均利益では0円の場合、
①:類似業種比準価額の計算では平均利益を用いる
②: 比準要素数は0や1になると株価が上昇してしまうため、直前期の利益を用いる
という形で使い分けることが出来ます。

株式等保有特定会社

新株予約権付社債は株式に含まれる。

平成30年1月1日以降は取り扱いが上記のように変更されているので注意してください。

土地保有特定会社

計算の根拠となる数値は相続税評価額となり、棚卸資産も含まれる。

帳簿価額と間違えないようにしましょう。
なお株式等保有特定会社の判定も同様に、相続税評価額となります。

純資産価額方式

対象期間

●純資産価額方式の計算は、原則は相続発生日での仮決算をして行う。

●著しい変化が無い場合には、直前期末の数値を用いても良い(実務では基本的にこの数値を使用する。)。

●相続発生日が、直後期末に近い場合には、その数値を用いることが出来る(例外的取り扱いなので、実際に用いることが出来るかは慎重に検討する必要がある。)

純資産価額方式では直後期末を使用できる可能性がありますが、類似業種比準方式は必ず直前期末の数値を使用しなければならないので注意してください。

貸倒引当金の取り扱い

純資産価額方式では貸倒引当金を含めないで計算を行う。

会社の規模の判定の際の取り扱いと間違えないようにしましょう。

3年以内に取得した不動産

相続開始前3年以内に取得した不動産については、時価によって評価する。

相続税評価額を適用しないようにしましょう。

帳簿に計上されていない財産

次のような財産等は、帳簿価額に計上されていない場合でも計算に反映させる必要がある。

・借地権

・未収保険金

・営業権等

・未払退職金、弔慰金(退職金として相続税の課税価格に計上されたもの)、税金等

〈参考:財産評価基本通達165財産評価基本通達185〉

特に借地権は、無償返還の届出を提出していたり、相当の地代を支払っている場合などは注意してください。

欠損法人に対する保険差益に課される法人税等

欠損法人に対して保険金が支払われる場合、その保険差益に課される法人税等の計算は、欠損金の額を控除して行う。

〈参考:欠損法人の負債に計上する保険差益に対応する法人税額等〉

保険差益に対してそのまま法人税を計算し、負債に計上してはいけません。

議決権50%以下の株主

株式の取得者と、その同族関係者が有する議決権が50%以下のときは、純資産価額方式の評価額は、通常の80%とする。

50%「以下」であるため、50%も含まれることに注意してください。

類似業種比準方式

要素の判定時期

類似業種比準価額の要素(資本金等の額、発行済み株式数、利益、純資産価額、配当など)は、相続開始日の直前期末の数値を基にする。

相続発生日が直後の期に近くても、必ず直前期を使うので注意してください。

法人税の修正申告をしている場合

法人税が修正申告をされている場合には、修正申告後の数値で計算を行う。

当初の申告以外に、修正申告等を行っているかを必ず確認しましょう。

1株当たりの純資産価額

資本金等の額がマイナスの場合、1株当たりの純資産価額の数値がマイナスとなったとしても0円とはしない。

最終的にはマイナスの数値にマイナスが掛け算されるためプラスになります。
したがって一旦はマイナスの状態のまま計算を進めるので注意してください。

配当還元方式

無配当の会社の場合

無配当の会社の配当還元価額は、年配当を2円50銭として計算を行う。

〈参考:財産評価基本通達188-2〉

無配当なので評価額0円、とすると間違えてしまいますので注意してください。

配当還元価額が原則評価額を上回る場合

配当還元価額と原則評価額は選択して適用が出来るので、配当還元価額の方が高額になる場合は、原則評価を採用する。

必ず配当還元価額の方が少なくなるとは限らないので注意してください。

その他

未分割の株式

未分割の株式を評価する場合は、相続人ごとに、その未分割株式の全てを取得するものとして、議決権数を計算する。

〈参考:遺産が未分割である場合の議決権割合の判定〉

未分割株式を法定相続分などで案分して計算をしないようにしましょう。

医療法人の業種目

類似業種比準価額の計算を行う際、医療法人の業種目は「その他の産業」となる。

また、会社の規模の判定の際は「小売・サービス業」に該当する。

〈参考:医療法人の出資を類似業種比準方式により評価する場合の業種目の判定等〉

業種目を「医療、福祉」などにしないようにしましょう。

まとめ

今回は、非上場株式の相続税評価を行うときに、間違いやすいポイントを一覧として紹介しました。

非上場株式の評価は、ここで取り上げた項目以外にも非常に難しい論点が多く、税理士の中でも判断に悩むようなこともあります。

もし非上場株式について不安な事や疑問があれば、ぜひ相続税を専門としている税理士にご相談ください。

弊社でも生前対策等のご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください!
最後までお読みいただきありがとうございました!

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