相続した農地を放置するのは危険?大宮の税理士が注意点を解説 |東京・大阪・名古屋・大宮の相続専門・円満相続税理士法人
相続した農地を放置するのは危険

皆さんこんにちは。

大宮円満相続税理士法人、代表税理士の加藤です。

親や親族から農地を相続したものの、

まだ分割していないから大丈夫

自分は農業をしていないから関係ない

と考えて、そのまま農地を放置していませんか?

実は、相続した農地はたとえ未分割の状態であっても、法律上、相続人に管理の義務と責任が生じます。

場合によっては、農地を放置したことが原因で、自治体から改善命令や費用請求を受けるケースもあります。

この記事では、相続した農地を放置することで生じるリスクと、農地の相続人が注意すべきポイントを分かりやすく解説します。

相続した農地には「管理義務」が生じる

相続によって取得した農地については、次の法律により、相続人に管理義務があることが明確にされています。

農地法第2条の2(農地について権利を有する者の責務)

農地について所有権又は賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利を有する者は、当該農地の農業上の適正かつ効率的な利用を確保するようにしなければならない。

民法第918条(相続人による管理)

相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。

これらの規定により、農地が正式に分割されていない「未分割」の状態であっても、相続人全員が農地を適切に管理する責任を負うことになります。

つまり、

「誰の持ち分か決まっていない」

「話し合いが終わっていない」

という場合であっても、管理しなくてよい理由にはならないのです。

農地を放置すると

相続した農地を放置すると、雑草や害虫の発生により、周囲の農地に悪影響を及ぼす可能性があります。

このような状態が確認された場合、市町村などの自治体から、以下の通り改善命令が出されることがあります。

農地法第42条第1項(措置命令)

市町村長は、耕作放棄地等における病害虫の発生、土石その他これに類するものの堆積~により、当該農地の周辺の地域における営農条件に著しい支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認める場合には、必要な限度において、当該農地の所有者等に対し、期限を定めて、その支障の除去又は発生の防止のために必要な措置~を講ずべきことを命ずることができる。

(※一部筆者編集)

改善命令を受けた場合、農地の相続人は、その問題を改善するようにしなければならず、遠方に住んでいる場合などは大きな手間となってしまいます。

改善命令を無視した場合

もし改善命令に従わず農地の管理状況が改善されない場合には、次の法律によって、自治体が自ら草刈りなどの改善作業を行うことができます。

農地法第42条第3項(措置命令)

市町村長は、第一項に規定する場合において、支障の除去等の措置を講ずべきことを命ぜられた農地の所有者等が、当該命令に係る期限までに当該命令に係る措置を講じないとき、講じても十分でないとき、又は講ずる見込みがないときなどは、自らその支障の除去等の措置の全部又は一部を講ずることができる。

(※一部筆者編集)

そして重要なのが、その作業にかかった費用は、相続人に請求されるという点です。

農地法第42条第4項(措置命令)

市町村長は、~支障の除去等の措置の全部又は一部を講じたときは、当該支障の除去等の措置に要した費用について、~当該農地の所有者等に負担させることができる。

(※一部筆者編集)

相続した農地について無関心であり、何も管理などをしていなかった場合、自治体から費用の請求が届くという可能性があるので、この点はしっかりと注意しなければなりません。

農作業ができない場合や未分割の場合

相続した農地について、

自分では農業ができない

遠方に住んでいる

相続人間で話し合いがまとまっていない

といった事情がある場合でも、

管理義務が免除されることはありません(相続を放棄した場合は除く)。

少なくとも、

定期的な草刈り

害虫の発生防止

周辺農地に迷惑をかけない管理

を行わなければ、思いもよらぬ費用負担やトラブルに発展する可能性があるので注意しましょう。

まとめ

相続した農地は、

・使っていないから

・まだ決まっていないから

という理由で放置してしまうと、思わぬトラブルになる可能性があります。

農地を相続した方(もしくは未分割の農地がある方)は、

・法律上の管理義務があること

・自治体から改善命令や費用請求があり得ること

を理解したうえで、

早めに管理方法や今後の対応を検討することが大切です。

農地の管理については、相続が起きる前に対策をしておくことで避けられるリスクもありますので、もしご不安なことがあれば、各専門家に相談をすることをお勧めします。

大宮円満相続税理士法人では、農地の相続について税務的な側面のアドバイスをさせていただくほか、農地の管理・相続に精通している司法書士の先生のご紹介も可能となっております。

もしご相談事項がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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最後までご覧いただきありがとうございました!

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